どの本よりわかりやすい源氏物語 超初級篇

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 昨日のこのシリーズでタイプミスがありました。「推して知るべし」であって「押して知るべし」ではありません。お詫び申し上げます。訂正しています。

 今回から、若紫です。高校時代、古文の時間で、担当の先生が「若紫というのはくさ、光源氏が、紫という女の子をば、小さかときからくさ、自分の理想の女性に育てようとしたったい~」とうらやましそうに言ったのを覚えています。私の高校は、こういう変な(よい意味で)面白い先生がたくさんいたので、今でも記憶に残っていることがたくさんありますし、少なくとも勉強が嫌いにはなりませんでした。塾に行っている人間もほとんどいなかったし。
 もう一度、ストーリーと登場人物を振り返ってみましょう。

 帝が寵愛する桐壺という女性が、玉のように美しい子供を産みます。光源氏です。でも、桐壺は、帝に寵愛されすぎて他の宮中の女たちのすさまじい嫉妬といじめにあい、産後の肥立ちも悪いこともあって、すぐに亡くなってしまいます。帝は、悲しみ、桐壺とよくにた藤壺という女性を寵愛します。光源氏は母に似ている藤壺に恋をします。

 ある雨の日、頭(とう)の中将などの友達が、光源氏を訪ねてきました。有名な「雨夜の品定め」が始まります。女を上・中・下と分けて論評していきます。

 翌日、光源氏は、遠出します。そこで、空蝉と知り合い一夜をともにします。でも、その後、空蝉は光源氏と会おうとしません。我慢のならない光源氏は、空蝉の部屋に忍び込みましたが、間違って空蝉の隣に寝ていた女性を抱いてしまいます(空蝉は、光源氏が入ってくる気配を感じて部屋を抜け出した)。

 そのころの光源氏の彼女は、前皇太子の未亡人 六条の御息所(みやすどころ)です。でも、年上であり、気位の高いこの女性を、光源氏はとことん愛することはできません。そんなときに出会ったのが、夕顔です。雨夜の品定めでは中の下に入る女性ですが、彼女に安らぎを覚える光源氏は、夕顔とともに泊りがけの旅(?)に行きます。でも、そこで、なんと夕顔は亡くなってしまったのです。空蝉も旦那の転勤で遠くに行ってしまいました。光源氏はがっかりです。

 そのような事件が続いたので、光源氏は、熱病にかかってしまいます。その加持祈祷を頼むため、北の山に出かけます。その夕暮れ、光源氏は、一軒の古風な家を見つけます。四十ぐらいの尼が読経をしています。そこに美しい女の子が走ってきました。なんと、なんと、藤壺にそっくりではありませんか。つづく。

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このページは、宝徳 健が2012年9月16日 21:31に書いたブログ記事です。

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