霜降

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 日本には七十二の季節があります。七十二候(しちじゅうにこう)です。大きく二十四の季節があります。それが、二十四節季です。そのひとつとつに「初候」「次候」「末候」があり、それで七十二候となっています。

 今は、ちょうど霜降(そうこう)です。十月二十三日から霜降の初候、十月二十八日からが次候、十一月二日からが末候です。霜が降りはじめる時期です。
 どうりで寒くなるはずです。

 でも、今、霜柱なんて見ることがありませんね。子供の頃、霜柱をザクザク踏みながら学校に行ったのを覚えています。

 日本人とはすごいものです。七十二候ということは、五日に一度季節があることになります。自然とともに歩み、自然を「観」じながら生き、そして、情緒を養ってきました。

 時々連載している「源氏物語」の作者は、言わずと知れた紫式部です。紫式部という草花があります。紫式部は、秋がしだいに深まり、実が熟して紫に染まります。美しい実の色を源氏物語の作者にたとえて名付けたそうです。なんと素敵な。


 この紫式部が紫色になるのが、霜降の時期です。

 秋深まり 実が紫に なる頃に 源氏の君は 何を思ふか

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このページは、宝徳 健が2012年10月25日 06:47に書いたブログ記事です。

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