どの本よりわかりやすい源氏物語 超初級篇

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 さて、いよいよ「明石」です。IKさん、源氏物語に明石が出てきたよ!
 須磨での雨風は、幾日たってもやむ気配がありません。京もひどい風雨続きです。そんなとき、二条の院(光源氏の京の住まい)から、ずぶぬれになった紫の上の使いが来ました。京では、この悪天候をゆゆしき天のお告げということで厄除けの仁王会が行われ、公の政も中止されるほどであると聞いて、光源氏は住吉の神に大願を立てました。しかし、風雨はおさまらず、落雷のため、住まいの一部が燃え上がり、台所のような所へ、上下の差別もなく逃げ込む騒ぎです。

 光源氏は、その夜、仮の寝所で寝ました。すると亡き父である、前の帝が姿を現し「早くここを去れ」と光源氏に命じました。

 次の日、渚に小さい船をこぎ寄せてきた者があります。光源氏に娘を差し出したい明石の入道でした。明石の入道に夢のお告げがあり、お告げで、光源氏を明石に迎えろとあって、光源氏を迎えにきたとのことです。光源氏は、決心して、四・五人の供を乗せて船に乗り、明石に向かいました。明石の浦に着くと、須磨とは趣を異にしています。

 さあ、源氏物語でも有名な明石篇が始まります。

※厄除けの仁王会(やくよけのにおうえ)
 陰暦三月と七月の吉日に、国家安穏を祈り、宮中の清涼殿、対極殿、紫宸殿などで、「仁王護国般若経」を講ずる儀式。臨時の仁王会もあった。


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このページは、宝徳 健が2012年11月22日 03:51に書いたブログ記事です。

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