このシリーズは右のカテゴリー「どの本よりわかりやすい源氏物語」に格納されています。
明石の君が今日の山荘に入りました。
明石の君が今日の山荘に入りました。
山荘は、心なしか明石の浦に似ています。場所柄にふさわしい作り添えた廊下や鑓水のたたずまいも趣深く作られています。光源氏は、出迎えの用意などつつがなく家来に命じますが、自分自身は二条の院から山荘に出かけていく口実がありません。
むなしく数日が過ぎてしまいました。明石の君にとって、これは生殺しです。近くに愛する人がいるのに、愛娘の父がいるのに会うことができないなど・・・。悲しみながら、明石の君は、松吹く風に合わせて琴をかき鳴らすのでした。
光源氏も、そういつまでも紫の上に伏せておくわけにはいきません。もし、他の人の口から、明石の君のことが紫の上の耳に入ったら大変です。光源氏は、紫の上にそれとなく話して、山荘に二三日泊まってくると告げました。
察しの良い紫の上は、皮肉たっぷり光源氏に浴びせ見送りました。
さあ、久方ぶりの再会です。姫は三歳になっています。 つづく。
むなしく数日が過ぎてしまいました。明石の君にとって、これは生殺しです。近くに愛する人がいるのに、愛娘の父がいるのに会うことができないなど・・・。悲しみながら、明石の君は、松吹く風に合わせて琴をかき鳴らすのでした。
光源氏も、そういつまでも紫の上に伏せておくわけにはいきません。もし、他の人の口から、明石の君のことが紫の上の耳に入ったら大変です。光源氏は、紫の上にそれとなく話して、山荘に二三日泊まってくると告げました。
察しの良い紫の上は、皮肉たっぷり光源氏に浴びせ見送りました。
さあ、久方ぶりの再会です。姫は三歳になっています。 つづく。
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