どの本よりわかりやすい源氏物語 超初級篇

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 朝顔の宮(昨日の女性をそう呼びます)の出現に心を乱した紫の上でした。
 雪の降り積もる夕暮、二条の院(光源氏の宮中における住まい)で、光源氏は御簾をあげて紫の上と、あわれ深い庭の景色を眺めていました。折から澄み昇った月は雪に映え、心も洗われる風情です。光源氏は、ふと雪明りに浮く紫の上の美しい横顔を見て、思わず息をのみました。この美しい女性以外にいったい自分に合った女性とは誰がいるのだろうかと。

 そう思うと、積もり積もった朝顔の宮への未練も溶け去って行きました。

 光源氏は、紫の上に、藤壺の素晴らしさや、他の女性たちの話などをしました。すればするほど、藤壺の素晴らしさが浮き出てきます、

 その夜、紫の上と寝ていると、光源氏の夢枕に、恨めし気な藤壺の姿が出てきました。現帝を光源氏の間に産んでしまった事に対する後悔で成仏できない様子です。

 光源氏は目が覚めた時、汗でびっしょりでした。処女の寺々に命じて、お経をあげさせたのでした。
つづく

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このページは、宝徳 健が2013年1月 8日 02:54に書いたブログ記事です。

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