この記事は右のカテゴリー「どの本よりわかりやすい源氏物語」に格納されています。
今日から「乙女」の章です。
今日から「乙女」の章です。
藤壺の一周忌が終わるころ、あの暗かった世の中は明るさを取り戻しました。
この頃、一度、おさまっていた、朝顔の君への光源氏の思いがむくむくと頭をもたげてきます。まったく~。
さて、正妻である故 葵の忘れ形見である、「夕霧(初登場)」が十二歳で元服しました。光源氏は思うところがあって、夕霧を六位というあまり高くない位にとどめ、大学に学ばせることにしました。六位というのは、内大臣である光源氏の息子としては低い官位です。光源氏のように最高官位にいる者の子息は、だいたい元服後は四位や五位になります。
大学というのも、中下流貴族の子弟が行く官吏教育機関で、上流階級の子は「蔭位(おんい)の制」により大学に行かなくても高位に昇進できました。
光源氏の考えは、親の威光で官爵をほしいままにしても、その後ろ盾をなくした後は、無惨なものであり、それよりも、当座は下積みに甘んじても、身に着いた実力こそ将来の保証になる、というものです。
でも、周りはそんなことは理解しません。光源氏のこの処遇を、周りは不満に思います。 つづく
この頃、一度、おさまっていた、朝顔の君への光源氏の思いがむくむくと頭をもたげてきます。まったく~。
さて、正妻である故 葵の忘れ形見である、「夕霧(初登場)」が十二歳で元服しました。光源氏は思うところがあって、夕霧を六位というあまり高くない位にとどめ、大学に学ばせることにしました。六位というのは、内大臣である光源氏の息子としては低い官位です。光源氏のように最高官位にいる者の子息は、だいたい元服後は四位や五位になります。
大学というのも、中下流貴族の子弟が行く官吏教育機関で、上流階級の子は「蔭位(おんい)の制」により大学に行かなくても高位に昇進できました。
光源氏の考えは、親の威光で官爵をほしいままにしても、その後ろ盾をなくした後は、無惨なものであり、それよりも、当座は下積みに甘んじても、身に着いた実力こそ将来の保証になる、というものです。
でも、周りはそんなことは理解しません。光源氏のこの処遇を、周りは不満に思います。 つづく
コメントする