メディアと官僚と政治家とアメリカに騙されない経済学

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 前回、ボルカーを紹介しました。なぜボルカーを紹介したかは少しおいて、リーマンブラザーズの話をします。

 なぜ、リーマンショックが起こったか。
 リーマンブラザーズに公的資金が注入されなかったというのか「直接的な」理由です。

 最終的には当時の財務長官 ポールソンは、リーマンブラザーズとデリバティブ契約をしていた、あるいは融資をしていた人たちに広く飛び火したので、金融システムのメルトダウンを避けるため公的資金を注入しました。

 なぜ、この話をしたか。それは、アメリカを中心としたヘッジファンドが終焉を迎えようとしていることをお伝えする為です。

 前回、紹介したボルカーが、金融市場にボルカー・ルールを導入しようとしています。ボルカー・ルールとは、預金を扱う商業銀行は顧客のためになる場合を除き、投機的目的の取引を禁じるというものです。デリバティブ市場がかなりあいまいなルールで運用されていたためサブプライム危機が発生しました。それを反省してのルールです。

 難しい話は割愛しますが、ヘッジファンドへの資金投入ができなくなることを意味します。ヘッジファンドは、一般からちょこちょこお金を集めて、これだけ投資家からお金を集めたので、これを担保にお金を貸してくださいと言って、金融機関から借りていました。それも集めたお金の数百倍の規模で。

 このボルカー・ルールが適用されると、商業銀行はヘッジ・ファンドに融資ができなくなります。それでも、貸してしまったら、商業銀行の範疇に入らなくなるので、金融機関に債務超過が発生しても、公的資金は投入されないことになります。

 つまり、ヘッジ・ファンドはこれからは、以前のように世界のお金を愚ろうすることができなくなってきます。

 さて、ボルカー・ルールにはもう一つの意味があります。 つづく

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このページは、宝徳 健が2013年1月24日 06:36に書いたブログ記事です。

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