どの本よりわかりやすい源氏物語 超初級篇

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 ちょっとあいてしまってすみません。今日から「初音(はつね)」の章です。
 京の都は新年を迎えました(旧暦)。春の息吹に世の中がそぞろぎ立ちます。特に六条の院(光源氏の宮中の住まい)の春は、素晴らしく、御簾の内の香と梅の香が匂いあってなんともいえない雰囲気を醸し出しています。

 光源氏は来客の合間に紫の上をたわむれます。明石の君のところにも行きました。姫君もすくすく成長しています。

年月を まつにひかれて 経(ふ)る人に 今日鶯の 初音聞かせよ

 「長い年月ご成長を待ち焦がれている母に、初のお便りを下さいまし」

 明石の君の母からの手紙です。かつての日本人はすごいですね。きれいな歌だなあ。

 光源氏は花散里のところに行きました。あいかわらずしっとりと落ち着いています。このところ花散里とは男女の契りは交わしていませんが、仲は昔よりもむしろよくなっています。

 玉蔓のところにも行きました。ひときわ華やいだ玉蔓の美しさに、光源氏は思わず見とれてしまいます。手を出してはいけないことはわかっていますが、光源氏の心が騒ぎます。

 すごいですねえ、自分の思う女性を一つの御殿に住まわせているなんて。昔の女性は優しかったのかしら? 今、こんなことをやったら、女性のわがままに身が押しつぶされそうになるでしょう。もっとも私にはその器量はありませんが・・・。

 光源氏は、ある女性の所に泊まりました。翌朝帰ると、紫の上がご機嫌斜めです。 つづく

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このページは、宝徳 健が2013年2月 9日 05:19に書いたブログ記事です。

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