源氏物語を読むコツ 光源氏が愛した女たち

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 このシリーズは右のカテゴリー「どの本よりわかりやすい源氏物語」に格納されています。

 やはり源氏物語を読み切るのはハードルが高いのですね。たくさんの方々から「どの本よりわかりやすい源氏物語 超初級篇」が読めなくなったとご意見をいただきました。

 いけない、いけない、これではいけない。日本の平安女性文学は世界に誇るものです。誇るどころか、この分化はどの国にもありません。

 ということで「どの本よりわかりやすい源氏物語 超初級篇」をお休みして「源氏物語を読むコツ」として再出発します。時代背景などを中心にみなさんがこの世界的快挙の小説を読みやすくなるようにします。

 では、最初は「光源氏が愛した女たち」でいきましょう。光源氏はいったい誰が一番好きだったのでしょう~。

 まずは、藤壺。私個人は、なんと言っても、光源氏は藤壺を一番愛したと言っていいと考えています。紫の上かな~とも思ったのですが、やっぱり藤壺です。

 光源氏の母親は桐壺です。時の帝から寵愛を受け、光源氏を生みます。でも、女御たちの激しい嫉妬を受け、命を落としてしまいました。

 帝は悲しみ、桐壺の死後、桐壺にそっくりな藤壺を入内させます。光源氏は、藤壺を愛し、なんと藤壺と出来てしまい、子を作ってしまいます。これを帝は知りません。自分の子とずっと思っていました。この御子は、後の帝になります。

 藤壺は悩み苦しみ、この秘密を抱いたまま一生を閉じます。

 桐壺が命を落とすときに詠んだ歌です。

限りとて 別るる道の 悲しきに いかまほしきは 命なりけり

「もう、この世ともあなたともお別れしなければなりません、できるならもっと命をながらえたい。」

 藤壺は、光源氏が文を送ってもほとんど返事をしませんでした。ほんの少ない返事の時の和歌です。

袖ぬるる 露のゆかりと 思ふにも なほうとまれぬ 大和撫子

「袖が露のように濡れる涙にくれながら思っても、この子の将来を案じる私です」

 和歌は美しいですね。

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このページは、宝徳 健が2013年3月30日 05:46に書いたブログ記事です。

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