再 未来日本昔話

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 2010年1月4日掲載分です。
 早いものでもう今年も3日も経ってしまいました。100分の1弱が終わったことになります。気を引き締めないと。

 今日は、おばあちゃんとまさる君は、皇室の政治的関与について話をします。
「ねえ、おばあちゃん。かつての日本の天皇は、そんなに権力を持っていたの?」
「まさる、それがね。まったく持っていなかったんだよ」
「えっ? そうなの? 王様って権力がすごいんじゃないの?」

「形の上では立憲君主制民主主義をとってたけど、戦前も戦後も天皇陛下は「政治」「営利」にタッチできない仕組みになっていたの」
「外国の王家も?」
「国 によって違うけどね。だけど、権力を持っている王はたいていクーデターで国を追い払われているわ。イギリスは議会制民主主義の元祖のような国だけど、女王 陛下は議会から上がってきた法律などを、一度はお戻しになる権利をもっていらっしゃるわよ。天皇陛下だけが拒否権をお持ちになっていないかったの」

「一度も使ったことがなかったの?」
「例外的なことが戦前に二度あったの。二・二六事件と終戦の時なの。この二度だけはご自分のお考えをお述べになったの。だけど、二・二六事件のときは、首相・ 大臣達が次々と青年将校に殺傷されたりして機能停止状態だったから、昭和天皇自らが指揮したの。終戦の時は、御前会議で閣僚達の意見が戦争を続けるか終わ るかで三対三になったので、鈴木貫太郎首相が昭和天皇にご意見を伺ったの。つまり二回とも内閣・軍部が答えに窮したときのみのご発言なの」

「なぜ、天皇陛下は権力を持たないの?」
「権力を持てば一時的にはよいけど、力が衰えたときに必ず次の権力者にとってかわられるでしょ。日本は当時、総理大臣がコロコロ変わって、外国を驚かせたけど、天皇陛下がいらっしゃるから、国民がそんなに不安に思わないのね。」

「ふ~ん、じゃあ、天皇陛下のお仕事って何なの? 政治じゃないの?」
「これもよい質問ね。じゃあ、また明日にしよう」
「おばあちゃん、今日のおやつはな~に」
「まあ、この子ったら。頭がよくてもまだまだ、子供ね。今日は、クラブハリエのバームクーヘンよ」
「やった~!!!」

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このページは、宝徳 健が2013年4月29日 10:04に書いたブログ記事です。

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