昨日の続きです。二日目です。
私は和風旅館の朝ごはんが大好きです。これぞ日本の朝食です。以前、家族で和風旅館に泊まった時、「これが日本の朝飯だよな~」と言ったらガミさんが「悪かったわね」と言いました(汗)。
宇佐美の親父と浅虫温泉に泊まって、朝ごはんになりました。まだ若かった私は、朝ごはんをバクバク食べました。宇佐美の親父が、これ以上にないぐらい仏様のように優しい顔で「やはり若いな~。見ていて気持ちがいいな~。ホレ、これも食え、これも食え」と自分のおかずをたくさん私に下さいます。
それをほおばりながら食べていると、また優しい顔で私を見てくれます。「食べろ~、たんと食べろ~」と。
優しいのはそこまで(笑)。
オープンするSSに行くために、浅虫温泉から車に乗りました。宇佐美の親父はオープン時間の2時間ぐらい前にはSSに到着するように出発します。
季節は、今頃(もう少し早かったかな)。TVでは、弘前城の櫻が満開との報道がありました。弘前城の櫻は、それはそれは・・・見事と言いたいのですが、観たことがありません。うわさでは聞いていたので、一度是非観たいと思っていました。
道路標識がありました。左に行くと弘前城です。右に行くとオープンするSSです。観たくて観たくてたまりません。
「親父さん、ほんのちょっと、素通りするだけでもいいので、弘前城の櫻を観ません?左に曲がりましょう、左に」
と私が言ったとたんに、さっきの仏様のような優しい顔が一転して、不動明王のような顔になるではありませんか。
「お前は、いったい何をしに来たんだ!運転手さん右に曲がれ!」
帰りの飛行機に乗るまで口をきいてもらえませんでした(涙)。
今では、親父さんの気持ちが十分わかります。経営者というのは、常に事業の事が頭にあります。ましてや、一つSSがオープンするたびに「また夢がひとつかないました」と親父さんが言うくらい、事業に命を懸けている親父さんに、なんて失礼なことを言ってしまったのかと・・・。
親父さん、ごめんね。
この旅のエピソードはまだまだあります。でも、今回は、この辺で。想い出っていいですね。想い出は一人ではなかなかできません。人を愛し人に愛される素晴らしさの中で生まれます。こういう気持ちを大切に生きていきます。そして、こういうことを教えて下さった親父さんに感謝合掌。
何時の日も 我の甘えを 受け止めて 厳しく優しく 教へ旅する
コメントする