青森の思い出 2

| コメント(0) | トラックバック(0)
 昨日の続きです。二日目です。
 私は和風旅館の朝ごはんが大好きです。これぞ日本の朝食です。以前、家族で和風旅館に泊まった時、「これが日本の朝飯だよな~」と言ったらガミさんが「悪かったわね」と言いました(汗)。

 宇佐美の親父と浅虫温泉に泊まって、朝ごはんになりました。まだ若かった私は、朝ごはんをバクバク食べました。宇佐美の親父が、これ以上にないぐらい仏様のように優しい顔で「やはり若いな~。見ていて気持ちがいいな~。ホレ、これも食え、これも食え」と自分のおかずをたくさん私に下さいます。

 それをほおばりながら食べていると、また優しい顔で私を見てくれます。「食べろ~、たんと食べろ~」と。

 優しいのはそこまで(笑)。

 オープンするSSに行くために、浅虫温泉から車に乗りました。宇佐美の親父はオープン時間の2時間ぐらい前にはSSに到着するように出発します。

 季節は、今頃(もう少し早かったかな)。TVでは、弘前城の櫻が満開との報道がありました。弘前城の櫻は、それはそれは・・・見事と言いたいのですが、観たことがありません。うわさでは聞いていたので、一度是非観たいと思っていました。

 道路標識がありました。左に行くと弘前城です。右に行くとオープンするSSです。観たくて観たくてたまりません。

「親父さん、ほんのちょっと、素通りするだけでもいいので、弘前城の櫻を観ません?左に曲がりましょう、左に」

と私が言ったとたんに、さっきの仏様のような優しい顔が一転して、不動明王のような顔になるではありませんか。

「お前は、いったい何をしに来たんだ!運転手さん右に曲がれ!」

 帰りの飛行機に乗るまで口をきいてもらえませんでした(涙)。

 今では、親父さんの気持ちが十分わかります。経営者というのは、常に事業の事が頭にあります。ましてや、一つSSがオープンするたびに「また夢がひとつかないました」と親父さんが言うくらい、事業に命を懸けている親父さんに、なんて失礼なことを言ってしまったのかと・・・。

 親父さん、ごめんね。

 この旅のエピソードはまだまだあります。でも、今回は、この辺で。想い出っていいですね。想い出は一人ではなかなかできません。人を愛し人に愛される素晴らしさの中で生まれます。こういう気持ちを大切に生きていきます。そして、こういうことを教えて下さった親父さんに感謝合掌。

何時の日も 我の甘えを 受け止めて 厳しく優しく 教へ旅する

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/4609

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2013年5月 4日 07:23に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「国民主権は本当に正しいのか(五月二日の日誌)」です。

次のブログ記事は「再 未来日本昔話」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。