読んではいけない本

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 「悪知恵」のすすめ 鹿島茂著 清流出版 を読みました。
 イソップ物語をもう少しフランスチックにひねくれたラ・フォンテーヌが書いた寓話のことを書いた本です。切り口もとてもいいし、「なるほどね、フランス人はこんなにひねくれた発想をするんだな」ということがよくわかる本です。

 アリとキリギリスの話でも、日本人の勤勉性をフランス人が笑っています。たしかに欧米は、働くこと=悪であり、キリスト教では、働くことは罪を償うということです。

 本当に切り口はよい本なのですが、フランス文学者の著者が、フランス人と同じように、ひねくれてしまっているので、読んでいて辟易とします。日本の歴史も何も学んでおらず、フランス人と同じ立場で我が國を糾弾しています。ラ。フォンテーヌが言っていることは、我が國にもあてはまり、そして、我が國が悪いんだと。

 自分では國際人だと思っているのでしょうね~。他國語を話せて読めるから。これが典型的な我が國の国際人と言われる人です(笑)。他國語を知っているだけで我が國のことをまったく知りません。

 この本、もったいないな~。切り口がとてもよく、書き換えたら素晴らしく面白くなるのにと思いながら読んでいました。私が書き換えようかなあ。読んではいけない本の紹介でした。

人語る 人を通して 語るのは 片方からの 思い込みだけ

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このページは、宝徳 健が2013年5月 1日 04:28に書いたブログ記事です。

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