私の手帳の中に「ポケモンバトルシール ヤミカラス」のカードが入っています。十五・六年ぐらい前のニッスイのソーセージのおまけです。
十五・六年前の私の誕生日に、息子が「僕は何もお父さんにあげるものがないから、僕が一番大切にしているこのポケモンカードをあげるね」と言って、プレゼントしてくれたものです。彼は、もう覚えていないでしょうけれど、私の最大の宝物です。恐らく、これが一生で最大の宝物です。
昨日、久しぶりに家の戻りました。親戚の叔母さんが贈ってくれた、烏賊の干物に鯵のみりん干しに舌鼓を打ちました。千葉の方お二人が贈ってくださった、今がまさに旬の房州琵琶をいただきました。どれもとてもおいしくいただきました。
家に戻ってすぐに、彼に「ほら」と言って、古事記の原文と古事記の人代と致知とWILL七月号を渡しました。古事記の原文をみた彼は「やった~」と喜んでくれました。
次に彼が、「父さんが帰ってこないから一週間遅くなったけど、これ父の日のプレゼント」と言って靴下をくれました。今はやりの、地下足袋のような靴下です。家で履くようにします。靴下なので、ずっと持ち歩いている訳にはいきませんし、履き尽くしたら捨てることになります。でも、また、贈り物の思い出ができました。
彼が生まれた時、この世で何のためらいもなく自分の命を捨てられる存在がいることを知りました。もうこれだけで親というのは幸せですね。彼を私の息子としてこの世に贈ってくれた天に心から感謝します。
代々に 続く世代が 贈りあふ 命といふ名の 尊き想ひ出
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