昨日の項羽の歌は古詩になります。唐詩ではありません。訂正します。漢詩を作るには私の前に大きな壁が立ちはだかっていますので、少しでも、自分が興味を持てるように項羽の詩を紹介しました。
今日は、五言絶句を学びます。あっ、自分に言い聞かせながら書いている記事ですから、読者の方は読まなくて結構です。
今日は、五言絶句を学びます。あっ、自分に言い聞かせながら書いている記事ですから、読者の方は読まなくて結構です。
【技術的知識】
冬夜讀書 山田球
頽壁雪三尺 寒空月一輪
堅凝天地氣 聚在讀書人
冬夜読書(とうやどくしょ)
頽壁三尺(たいへきさんじゃく) 寒空月一輪(かんくうつきいちりん)
堅く凝る 天地の氣 聚(あつ)まりて読書の人在り
頽壁とは、崩れ落ちた壁です。頽とは崩れるという意味の文字です。この二文字で山田球という江戸時代末期から明治時代に書けた活動した詩人の金銭的に恵まれない生活の様子がわかります。雪三尺は、深く積もった雪です。
寒空月一輪は、冴えわたった夜空に寒月が寂しくかかっているということです。すごいですね。この漢詩には初めて触れました。でも、この二句だけで、情景が頭の中にイメージできます。
技術的に言うと、第一句を起句といい、第二句を承句というそうです。第一句は歌い起こしであり、第二句はそれを承けるからです。起句と承句が一組となって絶句の前半を構成します。
第三句からは、前半の二句を受けて、話題を転回させて、情景の描写から自己の情念の表白へと向かいます。
「天地あまねく漲り溢れている氣というものが一転に凝り固まって」といっていますが、「堅く凝る」ということばが適切な使い方だそうです。ちっともわからん。
第三句は転句、第四句は結句です。第二句までの貧しい~、寒い~という表現が、そんなものには負けんぞーーーーー(山田先生すみません)、という風に転回しています。この転回が大きければ大きいほどいいそうな。貧しくても、寒くても、そんなものには屈せずに、学問に打ち込むぞと言う作者の決意です。
今日は、起句、承句、転句、結句の起承転結を学びましたなるほど。
【古詩】
昨日項羽の歌を紹介しました。項羽は劉邦軍に最後の突撃を試みますが、その時に、愛馬である騅(すい)と愛人である虞美人が邪魔になります。それで、虞美人に死んでくれと迫ります。虞美人は返します。
漢兵己略地 四方楚歌声
大王意気尽 賤妾何聊生
漢兵(かんへい)己(すで)に地を略し
四方楚歌(そか)の声
大王意気尽きて
賤妾(せんしょう)何ぞ生に聊(やすん)ぜん
漢の兵士はすでに楚の國を攻略した
四方から楚の國の歌が聞こえてくる(四面楚歌)
大王はすでに窮地に追い込まれ困っている
私の様な貧しい女がなんでのうのうと生きて行けましょうか
虞美人は、この詩を詠ったあと、剣舞を舞い、自害したそうです。事実を必要以上に美化する支那人のことですから、現実はもっと生々しいのでしょうが、でも、いいですよねそんなこと。これだけのやり取りが残っているのですから。
これから漢詩は難しくなってくるのでしょうけれど、興味は持てます。何と言っても、過去の先輩たちに負けたくない。日本人は確実に退化しています。
冬夜讀書 山田球
頽壁雪三尺 寒空月一輪
堅凝天地氣 聚在讀書人
冬夜読書(とうやどくしょ)
頽壁三尺(たいへきさんじゃく) 寒空月一輪(かんくうつきいちりん)
堅く凝る 天地の氣 聚(あつ)まりて読書の人在り
頽壁とは、崩れ落ちた壁です。頽とは崩れるという意味の文字です。この二文字で山田球という江戸時代末期から明治時代に書けた活動した詩人の金銭的に恵まれない生活の様子がわかります。雪三尺は、深く積もった雪です。
寒空月一輪は、冴えわたった夜空に寒月が寂しくかかっているということです。すごいですね。この漢詩には初めて触れました。でも、この二句だけで、情景が頭の中にイメージできます。
技術的に言うと、第一句を起句といい、第二句を承句というそうです。第一句は歌い起こしであり、第二句はそれを承けるからです。起句と承句が一組となって絶句の前半を構成します。
第三句からは、前半の二句を受けて、話題を転回させて、情景の描写から自己の情念の表白へと向かいます。
「天地あまねく漲り溢れている氣というものが一転に凝り固まって」といっていますが、「堅く凝る」ということばが適切な使い方だそうです。ちっともわからん。
第三句は転句、第四句は結句です。第二句までの貧しい~、寒い~という表現が、そんなものには負けんぞーーーーー(山田先生すみません)、という風に転回しています。この転回が大きければ大きいほどいいそうな。貧しくても、寒くても、そんなものには屈せずに、学問に打ち込むぞと言う作者の決意です。
今日は、起句、承句、転句、結句の起承転結を学びましたなるほど。
【古詩】
昨日項羽の歌を紹介しました。項羽は劉邦軍に最後の突撃を試みますが、その時に、愛馬である騅(すい)と愛人である虞美人が邪魔になります。それで、虞美人に死んでくれと迫ります。虞美人は返します。
漢兵己略地 四方楚歌声
大王意気尽 賤妾何聊生
漢兵(かんへい)己(すで)に地を略し
四方楚歌(そか)の声
大王意気尽きて
賤妾(せんしょう)何ぞ生に聊(やすん)ぜん
漢の兵士はすでに楚の國を攻略した
四方から楚の國の歌が聞こえてくる(四面楚歌)
大王はすでに窮地に追い込まれ困っている
私の様な貧しい女がなんでのうのうと生きて行けましょうか
虞美人は、この詩を詠ったあと、剣舞を舞い、自害したそうです。事実を必要以上に美化する支那人のことですから、現実はもっと生々しいのでしょうが、でも、いいですよねそんなこと。これだけのやり取りが残っているのですから。
これから漢詩は難しくなってくるのでしょうけれど、興味は持てます。何と言っても、過去の先輩たちに負けたくない。日本人は確実に退化しています。
コメントする