小さな田んぼから

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 「二宮金次郎の幸福論 中桐万里子 致知出版社」は素晴らし著作です。中桐さんは二宮金次郎の七代目の子孫でいらっしゃいます。

 二宮尊徳翁は、江戸時代、六百以上の荒廃した農村を復興させました。私もこのぐらいの仕事がしたい。六百以上の中小零細企業のお役に立ちたい。

 この著作は、尊徳翁の言葉が紹介されており、それを中桐さんが解説しています。こういうのもありました。
「家の経済を左右する大きな田んぼと、捨て置いても問題なような子供でも耕せる小さな田んぼ。あなたがこれら二つの田んぼを持っていたらどちらから耕すだろう。この場合、絶対に小さな田んぼから耕さなければならない。大きな田んぼを耕している間に、小さな田んぼもまた手の施しようがないほど荒れてしまい、ついにはどちらの田の実りも失うかもしれないからである。いつでも、やりやすい小さな実践をおろそかにせず大切にすることからはじめなさい」

 反省しきりです。尊徳翁は「遠くを図る者は富み、近くを図る者は貧す」と言います。

 通常は、儲かる方から先にやりますよね? でも、再生企業のお手伝いをするときいつも感じることは「できるのにやっていないことをやればすぐに立ち直るのになあ」と思うことしばしばです。また、会社が属する業種が衰退業種になると、新しい事業に手を出そうとする人が多いのも事実です(100%否定するものではない)。

 まだ、今の事業でやり残していることがあるのに、新しい事業に手を出しても、またその事業でやり残しが出て、その事業でもうまくいきません。

 かく言う私も、仕事が貯まったとき、しなければいけないことが山積して混乱してしまいます。「どれからやろうかなあ」と考える時間自体も、もったいないのですが、大きな仕事から手を付けてしまうことがほとんどです。この生き方ではいけませんね。

 重大な仕事、大きな仕事、失敗できない仕事からとりかかると、なかなか終わらず不安と混乱で一杯になります。「どれからやるか」考えている時間、「不安にさいなまれている時間」に、手紙を書いたり、連絡したりできるはずです。

 まさに尊徳翁がいう「積小為大」ですね。

 この本いいわ~。もう一度やり直せと天が私に与えてくれました。

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このページは、宝徳 健が2013年9月17日 07:24に書いたブログ記事です。

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