鴻雁北

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 今は、七十二候 十四候 清明 次候 「鴻雁北」です。「がんきたへかへる」と讀みます。

 雁が北へ帰つて行く頃です。
 暖かくなつてくると、冬鳥である雁が北へ旅立ちます。北海道や東北北部の湖沼や河川、田などでヒシなどを食して過ごす雁は、冬の風物詩として日本画や小説や万葉集の和歌などの多く登場します。

 雁はカモ科です。鴨より大きく白鳥より小柄です。雁を家畜として飼ひ、飛べなくなつたのがガチョウです。

 「雁風呂」といふ言葉があります。北から枝を持つてきた雁は、我が國に着くと枝を浜辺に落とし、歸るときにまた拾つていくと思はれています。雁が歸つた後に海辺に残つた枝は、我が國で死んで歸れなくなつた雁のものだとして、供養のために枝を集めた風呂で焚いていたさうです。我が國は素敵ですね。

故郷なく あちらこちらで 暮らす中 落とす命に 跡を遺して




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このページは、宝徳 健が2014年4月12日 07:18に書いたブログ記事です。

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