百人一首 四十弐

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 今日の歌は、清少納言のお父さんです。參十六歌仙の一人です。

契(ちぎ)りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 波こさじとは
「かたく誓ひましたよね。おただい涙した袖をしぼり、末の松山がけつして波をかぶらないやうに、ふたりの愛も變(変)はらないと」

 末の松山のモデルになつてゐる場所は、はつきりはしていないのですが、宮城県多賀城市付近だと云はれてゐます。美しい松の景観を愛に誓ひたとへる雅な表現は、当地に赴いた役人たちによつて都に伝へられました。

 できるならヨリを戻したいと云ふ男の未練を詠んでゐます。

 最初の「契りきな」が強烈です。「誓つたではないか」と言い切つてゐます。でも、全體を通しては相手を直接責めることはしてゐません。最後にはもう一度女性をくどきにかかつてゐます。

 昔の戀(恋)のやり取りは素敵ですね。

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このページは、宝徳 健が2014年4月13日 08:10に書いたブログ記事です。

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