百人一首 五十壹

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かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな もゆる思ひを
 藤原實方朝臣(ふじわらのさねかたあそん)の歌です。

 「かうだといふこともできない。もぐさみたいな私の戀(恋)心、あなたは知るよしもないだらうね。このくすびり燃えるほどの思ひを」

 「かくとだに」は「かうだとすれ」の意味です。「もゆる思ひ」の「ひ」は「火」にかけています。「燃えるやうな思ひが口に出せない」とつながります。

 さしも草とは、お急に使ふ「もぐさ」の原料で、もぐさの産地が滋賀県と岐阜県の県境にある伊吹山なので、「いふ」と「いぶき」をかけています。絶妙ですね。「さしも知らじな」は「君はそんなことは知るはずもないよね」です。リズムが良い歌です。

 こんなリズムで戀を語られた女性はどうするのでせうか?

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このページは、宝徳 健が2014年5月 1日 09:03に書いたブログ記事です。

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