見せばやな 雄島(おじま)のあまの 袖だにも 濡れにぞ濡れし 色はかはらず
殷富門院大輔(いんぶもんいんのたいふ)の歌です。
「あの人に見せたいものですよ。松島の雄島の袖さへ、ひどく濡れても色までは變はつてないのに」
殷富門院大輔(いんぶもんいんのたいふ)の歌です。
「あの人に見せたいものですよ。松島の雄島の袖さへ、ひどく濡れても色までは變はつてないのに」
この歌は、歌合の「戀」といふ歌題に對して歌つたもので、平安時代中期の歌人・源重之が詠んだ「松島や 雄島の磯に あさりせし あまの袖こそ かくは濡れしか(あんなに冷たくされて、私はこんなに泣いてゐます。松島の雄島の磯で漁をする者の袖でも、これほど濡れてゐないでせう)」の本歌取りとされます。
なんと重之のこの歌は百年以上前に詠まれてゐます。その百年以上前に詠まれた歌への、女性からの返歌です。
雄島とは、宮城県松島にある島のひとつです。もちろん、宮中にある身で松島まで旅をしたわけではありません。でも、こんな歌が詠めた平安時代の人たちは素敵ですね。
なんと重之のこの歌は百年以上前に詠まれてゐます。その百年以上前に詠まれた歌への、女性からの返歌です。
雄島とは、宮城県松島にある島のひとつです。もちろん、宮中にある身で松島まで旅をしたわけではありません。でも、こんな歌が詠めた平安時代の人たちは素敵ですね。
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