きりぎりす なくや霜夜(しもよ)の さむしろに 衣かたしき 獨りかも寢む
後京極摂政前太政大臣(ごきょうごくせっしょうさきのだじょうだいじん)の歌です。
「蟋蟀(こおろぎ)が鳴いてゐる寒い夜のむしろの上で、私は自分の衣を片敷いて、ひとり寂しく寢るのだらうか」
奥さんを亡くしたときの歌です。
後京極摂政前太政大臣とは、九条良經(くじょうよしつね)です。摂政関白家に生まれて約束されたやうに出世コースを歩みました。嫡男だつた兄が早世したことから、九条家の跡取りとなり、わずか二十六歳で右大臣にまで昇つてゐます。
この歌は、妻を亡くしたばかりのときに詠まれました。隣に妻がいないひとりぼつちの寂しさを詠んでゐます。
彼の栄華も三十八歳の人生を閉じるときに終えました。何が幸せなのかわかりませんね。
この歌は、妻を亡くしたばかりのときに詠まれました。隣に妻がいないひとりぼつちの寂しさを詠んでゐます。
彼の栄華も三十八歳の人生を閉じるときに終えました。何が幸せなのかわかりませんね。
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