佐藤一斎先生の言志四録からです。
「罪無くして愆(とが)を得(う)る者は、非常の人なり。身は一時に屈して、名は後世に伸ぶ。罪有りて愆を免るる者は、奸侫(かんねい)の人なり。志を一字に得て、名は後世に辱められる。古(いにしへ)に謂ふ。「天定まりて人に勝つ」と。是(こ)れなり」
「罪無くして愆(とが)を得(う)る者は、非常の人なり。身は一時に屈して、名は後世に伸ぶ。罪有りて愆を免るる者は、奸侫(かんねい)の人なり。志を一字に得て、名は後世に辱められる。古(いにしへ)に謂ふ。「天定まりて人に勝つ」と。是(こ)れなり」
「罪がないのに罰せられる者は、大人物である。このやうな人は一時敗れた形になるが、眞實は必ず明かになつて、その名は後世まで褒め稱へられるやうになる。實際に罪を犯してゐるのに罰せられない人は、よこしまで惡賢い人である。このやうな人は、一時上手くいつても、後の世に眞實が明らかになつて批判されるものである。昔の言葉に「天理が明らかになつては、人力の及び所ではない」とは、このことを云ふのである」
人は、何かしら人に云へない罪を犯してゐるものです。氣をつけなければなりませんね。
幼き頃 母に云はれた 一言が 今よみがへる お天道様
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