百人一首 九十五

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おほけなく うき世の民に おほふかな わが立つ杣(そま)に 墨染めの袖

 前大僧正慈円(さきのだいそうじょうじえん)の歌です。

「おそれ多くも、仏のご加護を願つて、俗世の人々におおい掛けるうよ。比叡山に住み始めた私の墨染めの袖を」
 平安から鎌倉へ移らうとしてゐる頃の歌です。「おほけなく」は「身分の程もわきまえず」です。比叡山の座主になる前です。戰ひが治まらない世の中を憂いて詠まれてゐます。

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このページは、宝徳 健が2014年8月13日 08:29に書いたブログ記事です。

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