今日の産經抄にはがつかり

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 産經新聞の一面に産經抄といふコラムがあります。あの愚劣な日經の「春秋」、朝日の「天声人語」みたいなものです。春秋や天声人語と比べものならないぐらいしつかりとしたコラムです。でも・・・。

 今日の産經抄にはがつかりしました。先の大戰で亡くなつた英霊たちを「心ならずも戰陣に散つた」と表現しています。

 最近のNHKの朝ドラには結構良いものが多いことは視聴率をみてもわかります。でも、出征の場面になると、出征するのが惡のやうに放映されてゐます。誰で も、戰地に赴くのは怖いのです。でも、當時は、それを凌駕する崇高な精神が我が國にはあつたのです。愛する祖國のため、愛する人のため、その崇高な精神で 英霊たちは戰地に赴きました。「心ならずも」赴き命を捧げた人などゐません。

 日露戰爭の際、旅順港閉塞作戰が行はれました。志願兵を募りました。その際、選に漏れた兵士が、「なぜ、自分はいけないのか」と上官に食つてかかりました。その兵士は、なんと徴兵された兵士だつたのです。その兵士が去つた後、上官は、号泣したと云ひます。

  特攻もさうです。あれほど悲しい戰術はありません。それは事實です。でも、特攻を募つたとき、軍は「熱望」「望」「不可」を兵士に書かせました。そして 「熱望」以外の兵士は出陣させませんでした。それを、「無理やり行かされた」「行かざるを得ない状況だつた」と捏造する讀み物のなんと多いことか。

 繰り返します。當時には、敗戰後の堕落した精神を持つた私達にはうかがい知れない崇高な精神があつたのです。

 東日本大震災の際、福島第一原発の事故に對處するため海上自衞隊が出動しました。放射線による被害が豫想されます。海上自衞隊では、女性と若者を除外して出動する隊員を決定しました。すると女性隊員と若者の隊員から、「なぜ自分たちは行けないのか!」と猛烈な抗議が起きたと云ひます。

 海外の軍關係者は、びつくりしました。「日本に核ミサイルを撃ち込んだら、こいつらは平気で戰闘機で突つ込んで來るだらう」。そして、東京株式市場の株價は、下げ止まりました。これが我が國臣民のすごさです。

 まだあるのです。崇高な精神が。東日本大震災の時の自衞隊員は、「心ならずも」出動したのですか?

 さつそく、産經にメールを送りました。

「おかしいのではないでしょうか?毎日産經新聞を楽しく読んでいる宝徳と申します。 一言だけ(送っても返信をいただけないことはわかっていますが)。 今日の産經抄です。 「心ならずも戰陣に散った兵士の・・・・」とあります。「心ならずも」とは、 いったい何のことでしょうか!!!みんな、愛する祖国、愛する人のため命を捧 げるといふ、敗戦後の堕落した私達にはうかがいしれない崇高な精神があったの です。英霊たちに失礼な言い方をしないでください!!!心ならずも散っていっ た兵士など・・・。情けなくなります。大好きな産經を読んでいて悲しくなった 朝でした。」

 私達には、もつと眞檢に考へることがたくさんあります。經濟が疲弊しても國は潰れません。臣民の精神が間違うと國は潰れます。悲しい朝でした。

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このページは、宝徳 健が2014年8月16日 06:57に書いたブログ記事です。

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