すごいぞ錦織

　佐藤次郎以來です。天才　佐藤次郎は、ウィンブルドンでベスト４に入つてゐます。

　ちよつと話はずれますが、錦織選手がベスト８をかけて戰ふ前、メディははもし、ベスト８に殘つたら、清水善三以來だと書きました。清水善三もかつての我が國の名プレイヤーです。敗戰前の我が國の敎科書にも載つてゐたさうです。

　ビッグ・ビル・チルデンといふ世界一の名プレイヤーがゐました。清水善三がチルデンと戰つてゐたとき、チルデンが転びました。その時、善三はロブをあげてチルデンが起き上がるのを待つたのです。その美談が敎科書に載りました。

　他にも熊谷一弥といふ名プレイヤーもゐました。かつて、我が國は、デビスカップで準優勝したこともあつたのです。

　かつての我が國は、獨自のテニススタイルを持つてゐました。敗戰後、歐米のテニススタイルを取り入れたため弱體化してしまひました。どんなスタイルだつたか？　それは、今のトップスピンテニスです。ラケットが大きくなる前に、我が國はそのスタイルを確立してゐたのです。

　それにしても、ベスト８の時に、清水善三の話が出て來たのに、ベスト４のときは、〇〇年ぶりとだけ報道され、佐藤次郎以來と云ふ言葉は出てきませんでした。なぜなんだらう。佐藤次郎はメディアでは禁句になつてゐるのだらうか？　みなさん、佐藤次郎を忘れないでくださいね。

　話を戻します。全佛オープンのローランギャロはクレーコートです。ちよつと他のグランドスラム大會とは、毛色が違ふのを除くと、全英（ウィンブルドン）と全米（フラッシング・メドゥ）は別格です。そこでのベスト４は素晴らしい。

　彼は云ひます。「もう、絶對に勝てないといふ相手はいない」と。

　さあ、行け！錦織！全米制覇だ！