先日、新梅田食堂街の名店「たこ梅」でおでんを食べた後、すぐ近くに「ニッカバー北海」があつたのでウィスキーを一杯だけ飲みました。シャイなおばちゃんが一人でやつてゐます。
ふる~い、懐かしい雰囲気です。なかなか話してくれないおばちゃんですが、少し慣れて來ると、ニッカ創業者(竹鶴酒造) 竹鶴正孝氏のことをまとめた本 「凛として」をくれました。なんでも産經新聞に以前連載していた内容だとか。
ちやうど、NHKの次の朝ドラが竹鶴正孝氏とリタの物語ださうですから、いただいたこの本の内容をシリーズで紹介してまいります。
最初にこの本に書かれてゐるのは、産經新聞東京本社編集長 鹿間孝一氏の「はじめに」です。
凛として―はじめに―
「凛として」は平成十六年四月から一年間、産經新聞で長期連載しました。この連載を企画したころ、長引く不況もあって私たちは自信を失い、元気がありませんでした。でも、日本人はこれまで幾多の苦難を乗り越えてきました。それは、決してあきらめない忍耐心や勤勉さ、使命感といった美質によるものであったはずです。そんな日本人を見直し、学びたいと思いました。決して「偉人伝」では、ありません。何をなしたかもさることながら、いかに生きたかによつて輝きを放つ人を取り上げました。ウイスキーの父、竹鶴正孝さんもその一人です。単身、英国に渡った若き日の勇気と向学心。「本物」にこだわりぬいた技術者の誇り。「良いものをつくれば必ず売れる」と経営難を乗り越えた信念。まさに「凛として」生きたといえるでしょう。
私が少年時代を過ごした小樽は、竹鶴さんが「スコットランドに似ている」と工場を建てた余市の隣に在ります。JR余市駅から工場へと向かう道は、妻のリタさんの名がつけられており、その先に創業当時のままの蒸留所がありました。この地で二人はどんな夢を描いたのか・・・。想像するより、ウイスキーを口に含んでみることにしました。これこそが夢の結晶なのですから。
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