雷乃収聲

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 今日から、七十二候 四十六候 秋分 初候 「雷乃収聲」です。「かみなりすなわちこえをおさむ」と讀みます。
 秋分は晝(昼)と夜の長さが同じになる日です。「雷乃収聲」は、雷が鳴り響かなくなる頃です。

 子供の頃、彼岸花を觀たとき「氣持ち惡いな~」と思いました。でも、最近見ませんね。彼岸花は別名「曼珠沙華」と云ひます。天上の花としてめでたいものとされてゐますが、「地獄花」「幽霊花」「死人花」などと、忌み嫌われてゐる花でもあります。

 これは、彼岸に咲くことや毒草であるからだと云はれています。田畑によく植ゑられてゐるのは、鳥や鼠やモグラなどから、作物を守るためだからださうです。

 あとは、アザミですね~。これも觀なくなりました。

 先日、獨立騒ぎを起こしたスコットランドの國花です。トゲが侵入者を防いでくれるからださうな。

 ギリシャ神話にも出てきます。

 美の女神アフロディテ(ローマ神話のビーナス)は、羊飼のダプニスを怒りにまかせて盲目にしてしまひます。ダプネスは悲觀して河に身を投じます。彼の死を惜しんで大地が贈つたのがアザミであり、そのトゲは、悲しみの印です。

 古代人の發想は素晴らしいですね。私たちが便利と引き換へに失つた、人間にとつて最も大切な情緒と創造力です。

 便利は人間を退化させます。なのに、退化した人間は、それを進歩と呼びます。私たちは愚かですね。

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このページは、宝徳 健が2014年9月24日 23:13に書いたブログ記事です。

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