巻頭言だけ紹介しておきます。
【第八十一號:タタミゼ】
いつも士魂商才をお讀みいただき感謝申し上げます。「士魂商才(しこんしょうさい)」第八十一號です。タイトルは「タタミゼ」です。
フランス語に「タタミゼ(tatamis-er)」といふ言葉があるさうです。「日本かぶれする」とか「日本贔屓」になるなどといふ意味です。
ビートルズのジョン・レノンは、オノ・ヨーコと結婚したおかげで日本の文化に興味を持ち、それまでのマッチョで攻撃的な荒々しい性格が柔らかくなつて、平和とか福祉とか貧民救済の活動をするやうになつたさうです。
慶應義塾大學名誉教授の鈴木孝夫先生は、「日本の感性が世界を変える」といふご著書で、かういふ日本や日本語を學ぶことによつて、日本人のやうな柔らかく謙虚な性格になることを「タタミゼ効果」と呼んでゐます。
アメリカの人類學者、ハーバード・パッシンは「米陸軍日本語学校-日本との出会い」といふ著書の中で、外國語を學ぶと云ふことは自我を大きく變貌させる。ある言葉を使うと、その言語に合はせて人格も動作も、頭腦構造の枠組みまでも變はるといつてゐます。そして、こう記してゐます。
「日本語を話すたびに、自分はこんなにも禮儀正しい人間になれるものかと、自分で驚いてしまふ。かういふことは、英語を話すときは一度もなかつた」
小學校からの英語教育など、愚かな事が行はれようとしてゐます。きちんと物事を把握していれば、これがどれだけ愚かな事かは、すぐにわかりますが、當の日本人がそれに氣づいてゐません。
祖國を護るためには、まずは國語です。八千数百年といふ奇跡のやうな歴史と國體を有し、神話の世界が今だに息づく世界最古の國、そして世界で唯一歴史が連續した我が國だからこそ、世界に平和を唱へることができます。我が國にしかそれはできません。
あの屈辱的な敗戰から來年は七十年です。そろそろ目を覺しませんか?
今月號もお樂しみください。
感謝合掌
皇紀弐千六百七十四年十二月吉日
株式會社 經營戰略室
代表取締役 寳德 健
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