蒙霧升降(皇紀弍千六百七十五年八月十八日 弍)

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 今日から、七十二候 三十七候 立秋 末候 「蒙霧升降」です。「ふかききりまとふ」と讀みます。

 深い霧がたちこめる頃です。

 子供の頃、市營住宅の長屋に住んでゐました。今は、長屋なんてありませんね(笑)。長屋といつても、庭と裏庭がありました。庭には、野菜をたくさん植ゑてゐました。食事の時、それを取りに行くことは子供たちの仕事でした。「おそうめんつくるから、健 ネギを採つてきて~」てな感じです。

 庭にはおやじが作つた池がありました。惡いことをすると、おやじに、その池の中に叩き込まれました。確か金魚を飼つてゐました。
 祖母が植ゑた柿の木もありました。素人が植ゑたのに、なんと甘柿だつたのです。成ると、カラスに取られないうちに採らなければなりません。おいしかつたな~。

 そして、裏庭には、おやじと叔父さんが二人で作つた子屋がありました。物置と、行水場です(當時、家に風呂がないのは當たりまえでした)。

 そして、いちじくの木がありました。おいしかつたな~。

 この時期に、おいしくなる果物はいちじくですね。いちじく=無花果。「映日果(いんじょくお)」が変化したといふ説と、ひと月で熟すから、あるいは、毎日一つずつ熟すから「一熟」という説があります。無花果と書くのは、花が咲かないと思われたからです。つは、花は実の中に咲くそうです。 花は實の中に咲くさうです。栄養価が高いといわれてるので、暑さで疲れた身体には最高の果実です。

 無花果のコンポーネントは私の得意料理(?)のひとつですが、最近作つてゐません。

 別に懐古主義ではないのですが、最近、「金錢的には貧しかつたけれど、精神的には豐かだつたあの時代」を妙に思ひだすのはなぜでせうか? 年をとつたのかなあ(笑)。

父がゐて 母の笑顔が そこにあり 四季移りゆく 家族とともに

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このページは、宝徳 健が2015年8月18日 03:59に書いたブログ記事です。

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