大和言葉參十壱(皇紀弐千六百七十五年十二月三日 弐)

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 PMPといふ表現方法があります。

 通常、よく行われてゐる人との會話では、「〇〇はいいけど、××はダメだから直してください」です。この「けど」が曲者です。この言葉を受け取つた相手は、否定された氣分になるでせう。イエス・バット法と云ひます。

 これを一歩するめたのがイエス・アンド法です。「〇〇はいいね。だから××を直すともつとよくなりますよ」です。肯定が後に殘ります。

 これをさらに進めたのがPNPです。
 ポジティブ(P)・ネガティブ(N)・ポジティブ(P)です。

 「〇〇が上手ですね~、だから、これをやると、もつとよくなりますよ。とても期待しています。楽しみです」のやうな使い方です。

 PNPは、最後に自分の「氣持ちをプレゼント」するので、相手がこちらを「本當に誉めてゐるのか」と疑う氣持ちが少なくなります。

 このやうな表現方法に關係した大和言葉に「惜しむらく」があります。

 「あなたは、これがいいですね~。惜しむらくはここがもつとよければもつと素敵になりますよ。(この後にPNPの最後のPがくるともつとよい)」。

 イェス・バット法に近いかもしれませんが、表現が柔らかくなりますよね。

 言葉の乱れが、人と人との關係を亂してゐます。言霊が幸(さきは)はなくなつて、たくさんの人が不幸になります。悲しいニュースを觀たり聞いたりしたとき、それを一番考へます。

 美しい日本語を取り戻しませう。

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このページは、宝徳 健が2015年12月 3日 06:20に書いたブログ記事です。

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