金融情勢を讀む 2(皇紀弐千六百七十六年一月二十二日)

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 みなさん、おはようございます。しばらくブログを書かなかつたら、たくさんの方々から、ご心配(お叱り?)をいただきました。特に大病したばかりなので。申し訳ございません。さぼらず書きます。

 昨日は、EUがなぜ、あんなAIIBに參加したかを解説しました。アジアのインフラなんて、EU各國には、何の興味もありません。あるのは自分たちの都合だけです。一方、EU各國は驚くほど支那情勢に疎いことも事實です。安倍さんが、ある國際會議で、支那がどれほどいいかげんな海外事業展開をやつてきたかを云ふと、ドイツやイギリスは青くなつていたさうです。

 それでも、數年前の支那であれば、金に物を云はせて、EU各國を抑えてしまつたでせう。
 話は180度變はりますが、支那は、間もなく産業の大リストラをせざるを得ません。今、支那の生産過剩で、我が國に最も影響が出てゐるのが鐡鋼業です。いや、我が國だけではありませんね。世界規模です。

 現在、支那の粗鋼生産量は八億トンです。うち、一億トンが過剩生産です。その餘つた粗鋼が、全世界に輸出されてゐます。市場を無視したダンピングで。スクラップ並の値段で。

 國際市場から大ブーイングが起きてゐます。

 しかしながら、支那は、今、この鐡鋼業リストラに手が付けられない状況です。大量の失業者が發生するためです(でも、まあ、もうすぐやらざるをえないでせうが)。

 もうすぐ支那は、旧正月です。この時期は、人民の大移動が起き、消費が活發になります。今年は、これが起きないでせう。出稼ぎ勞働者が、休暇を取ると、歸つてきたときには、自分の首が飛んでゐる恐れがあるからです。となると、國内景氣は一段と冷え込みます。

 人民元のSRD入りは、支那にジレンマを提供します。

①支那共産黨は、爲替相場に介入できなくなる(まあ、なんだかんだと理屈をこねて引き延ばすかもしれませんが)。
②支那は、金融市場の整理・統合に迫られる。
③國營企業を含めた赤字企業の整理・統合が必要である(支那のバンクの不良債権は一説には約80兆円と云はれてゐる)。

 こんなことをしてしまつたら、支那の經濟はガタガタになります(もうなつてゐるが)。

 支那がさらに追い打ちをかけられたのが、米國の利上げです。人民元から資金が流出します(人民元安に拍車)。今、米國にはとりたてて利上げをする理由など國内にはありません。

 さあ、國内でくだらない議論をしてゐるときではありません。安全保障、外交、經濟で我が國が主役になるときが來ました。臣民一人一人がしつかりと、正しいことを學びませう。

 こんなAIIBに「バスに乘り遅れるな」と云つた、朝日新聞、日經新聞、民主黨の岡田・・・・。國を潰す氣かい?  つづく

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このページは、宝徳 健が2016年1月22日 02:35に書いたブログ記事です。

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