金融情勢を讀む(皇紀弐千六百七十六年一月二十三日)

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 經濟や金融は、ほんの少し視る眼、觀る眼、診る眼を養ふと、メディアや政治家や官僚に騙されなくなります。朝日新聞や日經新聞や民主黨の岡田が、AIIBに参加しない我が國に「バスに乘り遅れるな」と叫んでも、騙されません。

 基本を知つてゐれば。そして、ひとつの事象をいろいろな方面から見ることができます。また、事象と事象を結び付けてみることができます。
 例えば、(いつだったか覺へてゐませんが最近です)米國特許局が毎年出してゐる米國特許取得ランキングが發表されました。上位十社に我が日本企業とアメリカ企業が四社ずついて、殘り二社が韓國のサムスンとLGでした。

 この記事をみて何か感じませんか?考へる力を「腦力」と云ひます。「能力」だけでは、人間は成長しません(事象と事象を結びつける「腦力」を養はないのであれば、大學で學ぶ意味は何もありません)。

 そうです。EUが入つてゐません。EU諸國では、民間企業が資金不足に陥り、研究開發投資ができない状況です。なので、AIIBから資金を引つ張り出さうとしてゐます。アジアのインフラ投資などは、彼らにとつては、どうでもよいことなのです。

 このぐらいわかつてくると、朝日新聞や日經新聞が、「AIIBといふバスに乘り遅れるな」とほざいても、メディアに騙されないで、鼻でせせら笑ふことができます。

 さらに・・・。

 我が國の大學には、現在、「地政學」「地政經濟學」「軍事學」がありません。世の中を多面的に、ワイドにそして、關連づけて視る、診る、觀る人間を養ふ學問がないのです。だから、知識が短編的で矮小になり、福澤諭吉先生の云ふ「實學の精神」が鍛えられなくなります。

 では、我が國に目を移しませう。我が國は、十年物の國債利囘りが0.3%です。驚異的な金利です。つまり、世界で最も資金があり餘つてゐる國であることを示してゐます(ドイツ0.5%、アメリカ2.2%)。

 誰ですか? アベノミクスで國債が暴落すると言つてゐた人は。おーーーーい、野口悠紀夫さーーーーん、出てこーーーーい。どこに行ったーーーーー。

 それに今の我が國は、日銀が相場をコントロールせずにこの金利です。結果として、いま世界中の大企業が融資を求めて我が國の銀行にやつてきてゐます。

 我が國は、對外資産残高が945兆圓あります(2014年末)。對外純資産(他國にある我が國資産と他國が我が國に投資している資産を引いたもの)は、366兆圓(同)です。世界最大のお金持ちです。

 ありますか國の借金???

 國民一人當たりの借金とか、國の借金1000兆円とか、メディアがほざきますが、どこにそんなものがあるのでせう。あるのは、政府の借金です。國民の資産です。

 金融政策を最大限に活かした、アベノミクスによって、「ジャパン・ナッシング」などと揶揄されてゐた我が國は、今や完全に獨り勝ちしてゐるのです。

 今、我が國の金がないと、國際金融は立ちいかない状況となつてゐます。

 それとアベノミクスのもうひとつの成果が頭をもたげやうとしてゐます。  つづく

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このページは、宝徳 健が2016年1月23日 06:41に書いたブログ記事です。

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