花衣(皇紀弍千六百七十六年四月二日 參)

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 櫻襲(さくらがさね)と云ふ言葉をご存知ですか?着物の襲(かさね)の色目のことを云ひます。

 表は白です。裏は諸説ありますが、赤や紫色を重ねたやうなものです。


 歳時記では花見に来ていく晴れ着をさします。その櫻襲のことを「花衣:はなごろも」と云ひました。

 さういふ着物を着てその着物に櫻の花びらが次々と散りかかる着物のことも花衣と云ひました。いつの間にか身にまとつてゐる着物なのですね。我が日本語は本當に素敵ですね。

 さて、櫻が各地で満開になりつつあります。この週末は樂しみです。でも、櫻雨が・・・。

 櫻の花が咲く頃の雨を「櫻雨」と云ひます。この時期に強く吹く風は「花嵐」です。こぼれるやうなたわわな櫻の花。でも、散りやすい。その一瞬の美しさを愛でる我が國。

「今週末は櫻が満開ですね。女性は花衣選びも樂しみのひとつなのでせう。でも、櫻雨の予報も。束の間の櫻を樂しみませう」

なんて手紙に書くと云ひですね。


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このページは、宝徳 健が2016年4月 2日 09:37に書いたブログ記事です。

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