皇太子を生んだ女御(にょうご)は、「うちの子より、光源氏の方がいいわ。帝はあの子を後繼者にするのではないだらうか」と嫉妬に狂います。それに權力爭ひがくははります。この女御(あへて名前は出しません。源氏物語を讀むとき名前にこだわると進めなくなります)は、出自は立派だし、バックには有力者が控えてゐます。周りも「光ちゃんのはうがいいぢやない」となつてゐます。
帝は、愛する光の君の將來を案じます。
帝は、愛する光の君の將來を案じます。
髙麗からやつてきた偉い人相見に尋ねると
「この若君は國の第一人者としての天皇の位にふさはしい相をお持ちだが、それが實現されると國が亂れます。さりとて政治の補佐役といふのでは物足りません」
と云ひました。
なので、帝は光源氏を臣下に移して源氏の姓を與へます。敎養人として天下を啓蒙する道につかせました。輝く資質ゆえにここからこの子は「光源氏」と稱されるやうになりました。
あて、溺愛する桐壺を失つた帝の悲嘆は並たいていなものではなく、失意落胆の樣子はまつたく目を覆ふばかりでした。するとある人が帝に云ひました。じゃじゃじゃ~~~んんんん。藤壺の登場です。
つづく
「この若君は國の第一人者としての天皇の位にふさはしい相をお持ちだが、それが實現されると國が亂れます。さりとて政治の補佐役といふのでは物足りません」
と云ひました。
なので、帝は光源氏を臣下に移して源氏の姓を與へます。敎養人として天下を啓蒙する道につかせました。輝く資質ゆえにここからこの子は「光源氏」と稱されるやうになりました。
あて、溺愛する桐壺を失つた帝の悲嘆は並たいていなものではなく、失意落胆の樣子はまつたく目を覆ふばかりでした。するとある人が帝に云ひました。じゃじゃじゃ~~~んんんん。藤壺の登場です。
つづく
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