十七条憲法(皇紀弐千六百七十六年六月二十一日 參)

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 第一条:和→第二条:原理原則→第三条:ミッション→第四条:禮(礼)ときて、第五条です。今日は、譯を。
第五条
 役人たちは、飲み食いの貪(むさぼ)りをやめて、物慾を棄てて、臣民の訴訟を明白に裁かなくてはならない。臣民のなす訴へは、一日に千件にも及ぶほどである。一日でさへさうであるのに、まして一年なり二年なりと、年を重ねてゆくならば、その數は計り知れないほど多くなる。このごろの有樣っは訴訟を取り扱ふ役人たちは私利私慾を図るのがあたりまへとなつて、賄賂をとつて當事者の言ひ分を聞き、裁きをする。だから財産のある日との訴へは、石を水の中に投げ入れるやうにたやすく目的を達成し、反對に貧乏な人の訴へは、水に石を投げかけるやうに、とても聞き入れられない。かういふわけであるから、貧乏人は何を頼りにしてよいのか、さつぱりわからなくなつてゐる。こんなことでは、君に仕へる官吏たる者の道が欠けてしまふのだ。

 つづく

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このページは、宝徳 健が2016年6月21日 03:00に書いたブログ記事です。

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