月並(皇紀弐千六百七十六年十一月二十六日 弐)

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 私は正岡子規の大ファンです。よくもあれだけの病氣で、あれだけの偉業を果たせるものです。子規がいなかつたら、我が國文學は崩壊していたかもしれません。


 「病床六尺」「墨汁一滴」「歌よみに與ふる書」・・・・。若い時にむさぼるように讀みました。私は俳句をやりませんが、子規は和歌も俳句もきちんと論評してゐます。

 その子規が、傳統的な旧派の俳句を「月並俳句」といつて激しく批判しました。

 本來、「月並」とは、毎月とか、月ごとといふ意味でした。ですから定期的に開催される和歌や俳句の會は「月並の會(え)」、略して「月並」と呼ばれてゐました。

 それを、子規がこのやうに批判したので、それから「月並」は、平凡で新鮮味のないものをさす言葉になつたさうです。

 子規の人生は、言葉まで變へるのか(笑)。あんな短い生涯がたまらなく魅力に映ります。

いくたびも 雪の深さを 尋ねけり

 シンプルかつ寫實。子規の眞骨頂です。自分が病氣でふせつてゐること。雪がかなり降つてゐること、寒い冬であること。子規のそばに妹の、りつさんがいること。たつた十七文字にすべてが凝縮されてゐます。久しぶりに子規の本を讀まうかなあ。

人に學び 生き方學び 創るのは 己の生き方 己の使命

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このページは、宝徳 健が2016年11月26日 04:52に書いたブログ記事です。

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