福岡髙校テニス部日誌 S(皇紀弐千六百七十七年三月十一日)

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 東北地方・太平洋沖地震(最初はこの名称だつた。なぜ變はつたのか)の日ですね。お亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、遺族の方々、その後避難生活を余儀なくされた方々の悲しみとご苦労をお察し申し上げます。

 部員の日誌です。森君です。私の次の代のキャプテンです。この日は、運動場を50周していますね(笑)。一周400メートルぐらいかなあ。だから約20㎞。當時の私たちにとつて20㎞など、なんともありません。50周走る間にも、ダッシュなどのバリエーションはありましたが。とにかく走りました。テニスとは、足とフェイスのスポーツです。その2つをいかにうまく使ひこなせるか。どんなに速いサービスが打てても、どんなにすごいフォアが打てても、このポイントに氣づいてゐない選手は勝てません。あっ、それと頭とマインド。ヘッドワーク(ゲーム設計とストーリー)と4C(コンセントレーション、コンシダレーション、コントロール、コンディション)。

 雨が降つてゐるので、副キャプテンの山口君に、「どうや、運動場50周ぐらいしやうか?」と聞いたら「たまにはよかね」と當然のように答へが返つてきました。二人の會話を聞いた下級生は青ざめてゐました(笑)。

 體育館の上に體育教官室があるのですが、その50周が終わつたときに、「お前らあまり無茶するな」と全員に紅茶をふるまつてくださいました。

 それと今でもやつてゐるんでせうか? 福髙テニス部には傳統の「ランニング週間」があります。毎年2月に一週間ずつと走りっぱなしの週を設定します。徐々に距離を伸ばしていつて、最終日は大宰府まで走ります。往復38㎞。 それも全員で。脱落者は一人も出しません。出したらキャプテンのリーダーシップ能力の欠如。樂しかつたな~。

10月4日 月曜日 雨 のち 晴れ、また雨つぎにくもり     森

ボールの数  今日は雨のため練習なし 前日と同じ

練習内容   ただひたすらランニング(運動場50周) 後に何もことばなし

欠席者 のださん(His leg is bad)、 松枝さん(Why?)、磯野さん(Why,too?)、高橋君(He came to Uganda)、一平(of course)、中園さん(of course)

感想
諸君! 今日はなんということか。私も走る前までは、あのkindでgentleな宝徳さんはまさか50周も走るまい、30周ぐらいでやめてくれるだろうと思った。しかし、その30周がすぎ、40周がすぎたとき、私の夢はもろくもくずれさった。陸上部が尊敬の念を持って見、ラグビー部が感動の声をあげ、野球部がバカにした顔をするほど走った。10周目―希望にもえ、目標へ向かった16人は、50周目―その生気を失い、輝いていた目もにごった。しかもこれでさえランニング週間にくらべものにならないほどとは。Dushの時、信二は怠慢であったし、岡村君は必至の努力。見る者の目に涙を浮かばせるほどの力走もむくわれなかった。さらに新入部員のごときは桜のごとくちっていった。明日、雨が降ったら休も~っと。

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このページは、宝徳 健が2017年3月11日 09:10に書いたブログ記事です。

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