さつきの記事で書き止めと云ひながら。どうしても許せません。あんなに八犬傳をゆがめて解説してゐる人が多いのが。 以前書いていたシリーズをもう一度書きます。平成二十一年(2009年)11月から書き始めてゐますね。
当時はまだ、當用漢字と現代假名遣ひです。變換するのが面倒なので、そのまま、コピペしますね。このシリーズは非賣品の本にしてゐます。
安房という地名は、どうも、四国の徳島県(阿波)から来ているようです。徳島県の人がこの半島に移り住んだのでしょう。地名とは、このように、広がりをもってつけられています。岐阜県高山市と長野県松本市の間に安房(あぼう)峠というところがあります。これは、日蓮上人が修行のためこの峠を越えたとき、自分の出身地である阿波をもじってつけられました。
また、「あずみ」という名にちなんだ地名が全国各地にあります。「安曇」「安住」「朝霞」「安積」「渥美」などです。これは、海洋一族「あずみ一族」が全国に散らばってつけた名前です。
さて、里見義実は、安房で滝田城主となります。これは、滝田城主であった、神余光弘を殺した逆臣山下定包を討ってそうなりました。おっと、あまり、名前がたくさん出てくると混乱しますね。本を一冊読破できない理由に「名前が覚えられない」というものがあります。極力省きます。
里見義実は、定包の妻 玉梓(たまずさ)の助命を一度は考えますが、部下に戒められて、言葉を翻し、斬首してしまいます。その時、玉梓が 「おのれ~ 一度は助けると言っておきながら~ きっと、化けて出て、おのれら一族に禍をふりそそいでやる~」とのろいの言葉を残します。
さて、数年立ちました。里見領は、大変な飢饉にみまわれます。領民は、飢えで苦しみます。それに乗じて、隣の館山城主 が里見領に攻め入ってきました。飢饉で食べるものがない上に、籠城とあっては、兵士も民も闘う気力もありません。城は落城すんぜんになります。
いよいよ、妖犬 八房の登場です。楽しみですね~。つづく。
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