この記事を書いたら▲29です。今月中に絶對に追いつく。つづきです。平成二十一年十一月九日の記事です。
さて、敵将景連の首を獲ってきた妖犬八房です。
義実(よしざね)は困ってしまいます。八房にどんなうまそうな餌をやっても見向きもせず、犬飼たちが遠くへ引いていけば、たけり狂い、鎖を引きちぎって、室内に暴れこみ、奥座敷で枕草子を読んでいる伏姫(ふせひめ)を押し倒します。
さて、敵将景連の首を獲ってきた妖犬八房です。
義実(よしざね)は困ってしまいます。八房にどんなうまそうな餌をやっても見向きもせず、犬飼たちが遠くへ引いていけば、たけり狂い、鎖を引きちぎって、室内に暴れこみ、奥座敷で枕草子を読んでいる伏姫(ふせひめ)を押し倒します。
さて、少し話が変わります。伏姫は子供のころ、役(えん)の行者化身の翁から水晶の数珠をもらいました。そこには「仁義礼智忠信孝悌(じんぎれいちちゅうしんこうてい)」と掘られていたのです。昔NHKで八犬伝の人形劇をやっていました。確か、夕方6時から。夕食前のひとときによく見ていました。これがまたNHKにしては、よく出来た内容でした。その番組の歌に「♪じんぎれいちちゅうしんこうてい♪」というフレーズがあり、今でも覚えています。聴きたい人は歌ってあげますね。えっ? 遠慮するって? はいはい。
話を戻します。八房のその行為に怒った義実は、八房を槍で突き刺そうとします。すると、伏姫は父と犬との間に入って言いました。
「これもまぬがれがたき前生の因縁。昔、行者からもらって水晶の数珠の文字が『仁義礼智忠信孝悌』から『如是畜生、発菩提心』に変わってしまっています。畜生に導かれ、菩提の道にわけ入れとの天の意志でございます。八房について行くしかありません」
伏姫は、数珠を襟にかけ、筆墨紙などの一揃え、法華経、刀だけをもって、八房の背中に腰掛けました。すると八房はすでに暗くなった表へ走り出します。
どこへ行くのでしょう~。お楽しみに~。
話を戻します。八房のその行為に怒った義実は、八房を槍で突き刺そうとします。すると、伏姫は父と犬との間に入って言いました。
「これもまぬがれがたき前生の因縁。昔、行者からもらって水晶の数珠の文字が『仁義礼智忠信孝悌』から『如是畜生、発菩提心』に変わってしまっています。畜生に導かれ、菩提の道にわけ入れとの天の意志でございます。八房について行くしかありません」
伏姫は、数珠を襟にかけ、筆墨紙などの一揃え、法華経、刀だけをもって、八房の背中に腰掛けました。すると八房はすでに暗くなった表へ走り出します。
どこへ行くのでしょう~。お楽しみに~。
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