先日(當時)、久しぶりに同社にうかがいましたら、とてもシステマチックな会社になっていました。それは それでとても素晴らしいことですが、他にはなかった、少しだけ昔を、宇佐美ファンの私が振り返って生きたいと思います。おやじさんをしのびながら。
時間を聞こうと思って、親父さんに聞くと「8時半じゃなかかったか」と。部長に聞くと「8時だよ」。。。他の誰かに聞くと「9時だよ」。。。。。
本社から支店に転勤になり、本社のきっちりとした仕事の仕方が身についていた私は、この宇佐美のいいかげんさにとても頭にきました。
でも、ふと考えると、このいい加減な会社が、日本一の生産性を誇っているのです。
次の日マネジャー会議が始まりました。全員そろって、同じ時間からはじまりました。他の会社では、何時から開始と伝えてあっても、現場の仕事が忙しいか らと言って、遅れてくる人間が居ることがしばしばです。いい加減な会社のマネジャー会議は全員がそろいました。みんながバラバラな時間をいっている割に は、どこかで時間が伝わり、それぞれの考え方が自然に統一され、全員でスタートラインに並んだことになります。
今の宇佐美は知りませんが(おつきあいがあまりないので)、かつての宇佐美は、できることをひとつずつ確実に徹底的に高める会社でした。あれもこれもと手を出さずに。
「やらなければならないことややるべきこと」がたくさんあるのが会社です。でも、そのやらなければならないことややるべきことが、十分実施されず、中途半端な実施率になっていることも事実です。
いいかげんな宇佐美さんは、自分達の力量がわかっているので、ひとつずつやっていく。つまり、「やらなければならないこと、やるべきこと」よりも「できること」を確実に高いレベルで行い、ひとつできたら次に移ることから、結果的に収益の生産性も高くなっています。
いいかげんとは「よいかげん(良い加減)」です。経営に必要だからと言って、むやみに現場にあれもこれもと要求するのではなく、自分たちの力量を見極め、よいかげんに「できること」を徹底して高めていく。人生も経営も同じような気がします。
そんなゆうちょうなことをしていては会社がつぶれるですって? そういう会社ほど、生産性が低いことを多々見てまいりました。
自分も気をつけなくては・・・・。
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