戰國策 再19(皇紀弐千六百七十七年八月十五日 六)

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 「百里を行く者は九十を半ばとす」の続きです。ある重臣が秦の武王を諌めます。
「いま、大王にしても楚王にしてもおごりの色が見えます。私の見るところ、天下の情 勢は王たる者の心の持ち方にかかっています。したがいまして、諸国の攻撃を受けるのは、楚でなければ必ず秦ということになりましょう。

 わが秦は魏を助けて楚の動きに備え、楚は韓を助けてわが秦の出方をうかがっていますが、この四カ国の軍事力は匹敵しているので、互いに攻撃をしかけるこ とができません。ただし、同盟に加わっていない斉、宋がどちらにつくかによって情勢はがらりと変わります。たぶん、斉、宋を味方につけた方が、先に攻撃を しかけるはずです。わが秦が先に、斉、宋をだきこめば、韓は消滅を免れません。韓が消滅すれば、楚は孤立して他国の攻撃にさらされます。逆もまた同じこ と。もしこのような事態になれば、楚も秦も必ずや天下の笑いものとなりましょう」

 これだけ言うのは勇気がいるでしょうね。

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このページは、宝徳 健が2017年8月15日 09:16に書いたブログ記事です。

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