どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝 再50(皇紀弐千六百七十七年九月十一日 四)

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 旅籠屋の主人が釣りをしているときに出くわした信乃と見八を出すけだそうとしているところまででした。
 信乃は旅籠屋の主人に聞きました。

「う~ん、ここはどこの海岸ですか?あなたはどなたですか?」

 旅籠屋の主人が答えました。

「ここは下総の行徳の入り江です。私は近くの旅籠屋の主人です。ここで釣りをしていたらこの小舟が流れてきました。このもう一人の人は、私の知り合いの息子さんです。頬に痣があるからわかります。前からの知り合いなので、放っておけず、舟をたぐりよせて手当をしているうちにあなたが先に目を覚ましました。この人のお知り合いですか?

 信乃はいままでのいきさつを話した後に言いました。

「戦っていたときは気づかなかったが、見八の顔に牡丹の花に似た痣があるのをみると思い当たることがある。というのは、わが故郷大塚村に住んでいた糠助という貧乏百章がいまはの際にそれがしに頼んでいった遺言に、わが子玄吉を行徳の橋で鎌倉の飛脚にゆずったが、飛脚は仕事の途中だ~、行徳の宿に預けたと聞いたが、その宿は、ご老人、あなたのことではありませんか?」

 宿屋の主人が言いました。

「まさにその通りです」

 さあ、どうなることやら。

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このページは、宝徳 健が2017年9月11日 04:52に書いたブログ記事です。

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