どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝 再72(皇紀弐千六百七十七年十二月十九日 五)

| コメント(0) | トラックバック(0)
 泊めてもらった家の主が小文吾を殺そうとしたところを返り討ちにした小文吾でした。
 自分の言うことを聞き入れてくれた主の妻 船虫は、小文吾に言いました。

「このご恩に報いるにはどうすればいいでしょうか。そうだ、何もございませんので、先祖伝来の尺八をでも」と奥からきれいな袋に入った笛を持ってきました。

 尺八にたしなみのある小文吾がよくみてみると、宝物といっていいぐらいの古代の名笛でした。小文吾は断りましたが、船虫は是非にとの申し出、まずは、受け取りました。

 船虫はお寺まで十町ばかりだから、すぐにもどってまいりますといって、あわただしく、空も白みかけて表に出て行きました。

 小文吾は、その笛の小棚の奥に返しました。つづく。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/7300

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2017年12月18日 21:28に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「水野南北 6(皇紀弐千六百七十七年十二月十九日 四)」です。

次のブログ記事は「橿原神宮(皇紀弐千六百七十七年十二月二十日)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。