立春の心得(皇紀弐千六百七十七年十二月二十八日 六)

| コメント(0) | トラックバック(0)
年立つや 元の愚がまた 愚にかへる

 小林一茶の句です。う~。

 ルーティンなどを決めてゐますが、一茶に笑はれないやうにできうだらうか?

 「醫心方 いしんぼう」の中で紹介されてゐる、支那の「延壽赤書」といふ書物にある言葉。

「八節の日は、心を清淨にし、言葉をおろそかにせず、必ず善いことをせよ。身を愼み、激怒したり威(おど)したり、刑を行ってはならない」
 
 八節とは、立春(昔は元旦が立春)、春分、立秋、秋分、立冬、冬至です。つまり、節目には軆を愼めと。へーーー、かつては支那にも、節を考へる正しい心があつたのですね。

 立春の「おめでたう」つて良い言葉ですよね。「お」「愛(め)で」「たう」。つまり「愛でる」がおめでたうの意味です。私は、愛でるといふ言葉が大好きです。

 「愛づる めづる」。「愛すること」「いとほしむこと」。だから「めでたい」は、「愛で」「たい」。「愛したい」です。愛(かな)しみ、慈しむこと。慶(よろこ)び、祝ふこと。

 生きて入れば、いろいろなことがあります。むしろ自分に都合の惡いことや、苦しいことが多い。でも、天は、どんな時にでも、どんな空間にでも、愛でる氣持ちを忘れないやうに、私たちに「おめでたう」と云ふ言葉をプレゼントしてくださったのですね。感謝合掌。

時を愛で 時の流れを またも愛で 人を愛でるが 愛でたい心

 せめて元旦をさういふ氣持ちで迎へ、そして、一茶に笑はれないやう、一日でも長く多く、この氣持ちを維持します。朝から、美しい日本語に出會へると幸せです。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/7342

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2017年12月28日 05:05に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ディープな本だなあ(皇紀弐千六百七十七年十二月二十八日 五)」です。

次のブログ記事は「HPブログ(皇紀弐千六百七十七年十二月二十八日 七)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。