カウンセリングの技法 再4(皇紀弐千六百七十八年一月三十日 弐)

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 カウンセリングの中で大切なのはクライアントとのリレーションでした。そして、クライアント(患者)がそのリレーションを感じるために、カウンセラーはどのようなことをすればいいかです。

 「受容」と「支持」です。その受容をまず勉強しています。前回は、人間には価値観があるので、相手を受容することが大変であることを述べました。

 こうなってきますと、受容するには一時的に自分の価値観を捨てて、手ぶらになって相手の世界に入っていくことが求められます。ただ口先で「なるほど、なるほど」と連発すればよいものではありません。自分を無にして相手の話に共感する必要があります。「なるほどそうだったのか。そういう気持ちがあったのか」と内心で納得した状態が外面的には「うむ、うむ」「なるほど」という一見単純に見える反応になって表現されてきます。

 「相手に迎合するようなそんな対応はいやだ」「価値観を一時的に捨てるなんてよほど修行しなければならない」ですって? そうでもないんです。 普段やっているんです。
 あなたが文化人類学者の気持ちになればいいのです。たとえば、日本を理解しようとするアメリカの文化人類学者は、アメリカ人としての自分を棄て、日本人と同じように行動し、同じように感じようとしています。しかし、アメリカ人としての自分を失っているわけではないのです。ただアメリカ人としての自分に固執していないのです。

 こういうことが得意な人は、小さい時から転勤族であった人たちとか、いろいろな友人がいる人たちに多いものです。子供の頃転校をすると、前の学校の価値観にこだわっていては、受け入れられることができません。また、よく言われることがあります。10歳以上年の違う友達を持ちなさい。異性の友達を持ちなさい。外国人の友達を持ちなさい。

 以前の私は、相手が何か話していると、その話に対して、「どう答えようか」または「どうやりこめてやろうか」と頭の中をフル回転させたものでした。こういうディベート的なやり方では、そのときは相手に勝てるのですが、相手の行動を変容させることは絶対にできません。自分が自己満足を得るだけです。

 今は、少しずつですが、相手の話を楽しんでいます。「どういう気持ちで言っているのかな」「神様は、なぜ、私の前に、この方を遣わし、そして、このような話から、私に何を気づかせようとしているのだろうか」と考えるようにしています。お互いがとっても楽です。

 そして、自分の我が出そうなときは、懸命に、ホ・オポノポノをやっています。「ありがとう、ごめんなさい、許してください、愛しています」と。

 不思議なことに、この方が、相手の行動変容を引き出せることが多いのです。もちろん私自身がまだまだ修行不足なので、すべてのケースでうまくいってはいません。ただ、確実に後者の方がよい結果が得られます。

 さて、次回もまだ受容の話が続きます。受容を実施したときに考えられるいろいろなケースを勉強しましょう。

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このページは、宝徳 健が2018年1月30日 09:19に書いたブログ記事です。

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