カウンセリングの技法 再22(皇紀弐千六百七十八年三月二十四日 參)

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 カウンセリングには三段階がありました(20101019)。

①リレーションをつくる
②問題の核心をつかむ
③適切な処置をする

 リレーションを作るために「受容と支持」が必要でした。問題の核心をつかむために「繰り返し」「明確化」「質問」を勉強しました。

 今は、③適切な「処置」を勉強しています。今日から「処置」の中の「コンサルテーション」を勉強します。

 コンサルテーションとは助言と訳すこともありますが、実質的には、①情報提供、②アドバイスを意味しています。

 世の中には情報をもたないため悩んでいる人がいます。職業相談が代表的な例です。自分は一体何にむいているのかわからないと相談に来た場合、職業興味検査、職業適性検査をして、当人の興味、適性のありかを教えてあげるのがそれです。つまり、当人についての情報を当人自身に教えるわけです。

 ただ、情報を提供しさえすればよいということではありません。情報を与えたばかりにかえって迷いが生じることもあります。

 たとえば「君の点数だと○○大学に合格する率は三十パーセントだよ」という情報を与えたばかりに、当人の学習意欲が減退することもありえます。

 レディネスという考え方がれを和らげます。

 藪から棒に情報を出さないで、ある程度会話してクライエントにその情報を受け止める準備(レディネス)があると判断したときに情報を与えることです。たとえば、ある学生を呼び出して「君は落第だよ」と言えば、相当ショックです。心の準備(レディネス)がないからその情報と対決できないのです。この情報を与える前に「君、試験はどうだった?」「いやあ、できませんでした。ひょっとすると来年やり直しかもしれません。うまくいったとしても滑り込みセーフですよ」という調子でしばらく会話します。そして、リレーションもつき、レディネスも得られた時点で、落第という情報を伝えます。

 降格、転勤、病名、心理テストの結果、役割・役職などについて情報を出す場合も同じです。レディネスなしでは、相手は相当悩むからです。

 では、次回は、情報提供の第二の留意点を勉強しましょう。

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このページは、宝徳 健が2018年3月24日 02:43に書いたブログ記事です。

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