戰國策 再86(皇紀弐千六百七十八年六月六日 四)

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 前回から魏の話になっています。

 今日のテーマは「派兵要請の使者」です(20100110)。
 斉、楚が連合して魏を攻めました。魏は秦と同盟を結んでいたので、さっそく秦に救いを求めました。使者は次々と派遣されましたが、秦の援軍は来ません。

 そのとき、唐且(とうしょ)という九十歳の老臣が魏王に申し出ました。

「老いたりとはいえ、秦におもむき、すぐに派兵するように説きたいを思いますがいかがでしょう」

 魏王は、すぐに唐且に車馬を用意し、秦に派遣しました。

秦王「ご老体がわざわざおいでくださるとは、ご苦労なことだ。しきりに救いを求めて来るので、魏の危ないことは承知している」

唐且「それを知りながら援軍を出さないのは、大王を補佐すべき重臣の方々がその任を果たしていない証拠です。そもそも魏が大国としてお国の東にがんばっていられるのは、同盟国であるお国の強さを頼りにしてのこと。今、斉・楚の軍が魏の都に迫っているのに、秦からは援軍が来ません。魏は、危なくなると土地を割いて斉・楚と手を握りましょう。そうなれば、いくら救ってやろうとしても間に合いません。味方である大国の魏を失って、敵の斉・楚を強くすることになります。それというのも、重臣の方々が任を果たしていないからです」

 秦王は、フーッとため息をつき、援軍を出しました。斉と楚は引き揚げました。

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このページは、宝徳 健が2018年6月 6日 08:46に書いたブログ記事です。

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