①リレーションをつくる
②問題の核心をつかむ
③適切な処置をする リレーションを作るために「受容と支持」が必要でした。問題の核心をつかむために「繰り返し」「明確化」「質問」を勉強しました。適切な処理をするために、情報提供とアドバイスがありました。これがカウンセリング体系です。
面接後期の諸問題の三回目です。
初期の頃、昔の辛かった話や現在のみじめな状況を語っていた人が、これから将来どうするつもりかを述べ始めるようになると、面接も後期に入っています。たとえば婚約を破棄され自己嫌悪に落ちっていた人が、今度は自分で相手を探してみたいと言い出す、仕事で大きな失敗をして、それに引きずり随所にそのことが自分を縛っていた人が、その問題を検証し始めたりする場合です。
しかし「言い出した」だけではまだ終結は早いのです。具体的に何か行動を始めるようになって初めて本物です。「親父に自分の気持ちをはじめてぶつけた」「姑と初めて一緒にショッピングに行った」など、実行が現れてくるとカウンセリングも終結に向かいます。この実行を「コミットメント」と言います。
私たちコンサルタントもこれでよく失敗します。「もう、大丈夫です。できます」という言葉に安心していると絶望の底に叩き落されます。コミットメントが出ていない状況で安心してはだめだということです。
他者評価の変容
面談の途中でクライエントが自発的に、他者から受けた評価を報告することがあります。例えば「女房が、あなた最近あまり怒らなくなったわねと言った」「部長は最近ものわかりがよくなったと部下に言われた」「昔の友達に久しぶりに会ったら、前より明るくなったと言われた」などです。このようの他者の評価が変わってくるとカウンセリングの終結も近くなります。
カウンセラーへの客観的態度
問題を抱えて困っているときは、人間誰でも自分の事で頭が一杯です。したがって他人のことまで観察したり、かまったりする余裕がありません。えてして、カウンセラーや上司、親は、相手がこういう状況のときに「もっと周りを見なさい」とか「相手のことも考えて」とアドバイスして、混乱させてしまいます。マイナスの状態にある人間は、一気にプラスの状態にはなりません。マイナスの状態をまず、「0」に戻すのがカウンセリングです。「0」をプラスの方向に持っていくのがコーチングです。
問題が解決して心に余裕が出てくると他人のことが目が映るようになります。「先生はいつも同じネクタイですね」「先生は夏休みはどこにいかれましたか」「部長は自分に悩みがあるといはどうしていらっしゃっているのですか」など客観的に長めるようになります。あるいは、「先生の参考になると思って・・・」と自分が読んだ本などをくれるときがあります。だんだん関係がヨコになってきます。つまり、対等な者同士の付き合いになります。この段階では、カウンセラーや上司や親は、社交会話程度で振舞えばいいのです。クライエントや部下や子供に主導権を握らせてあげましょう。
さて、面接後期の諸問題はこれで終わりです。次回から、面接終結の方法です。
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