戰國策 再93(皇紀弐千六百七十八年六月十七日 四)

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 中国古代、戦国時代の人と人とのやりとりや駆け引きが書かれた「戦国策」をシリーズで掲載しています(20100527)。

 今は、燕の国です。今日のテーマは「漁夫の利」です。高校時代に勉強しましたね。

 先日、息子から、「お父さん、事務所の本棚には戦国策はある?」と聞かれました。国語の本に出てきたので、どんなものかみたいということでした。へー。
 趙が燕を攻めようとしたときのことです。蘇代(蘇秦の弟)は、燕のために、趙の恵王(けいおう)を訪ねて説きました。

「ここへ参る途中、易水(川の名前)を渡りましたが、見ると砂の上にカラス貝が出ています。そこへシギ(鳥)が飛んできて、その肉をつつきました。カラス貝は何をとばかり殻を閉じ、シギの口ばしをはさみます。シギが、

「こいつめ、二、三日雨が降らなければ、くたばるぞ」

 カラス貝も

「何をぬかす。ここままでいれば、おまえこそおだぶつだ」

 とやりかえします。互いに張り合って譲ろうとしません。そこへ、漁夫がはってきて、両方とも捕まえてしまいました。

 さて、今、趙は燕を攻めようとしています。しかし、戦が長引いて人民が疲弊すれば、秦が漁夫の利を占めはしませんか。熟考あってしかるべきです」

 恵王は言いました。「なるほど」。そして、燕を攻めるのを中止しました。

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このページは、宝徳 健が2018年6月17日 05:02に書いたブログ記事です。

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