戰國策 再97(皇紀弐千六百七十八年六月二十九日 弐)

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 中国古代、戦国時代の人間模様を書いた「戦国策」を紹介しています(20100605)。

 さあ、戦国時代最大の暗殺事件の首謀者、荊軻(けいか)の登場です。田光(でんこう)先生は、燕の太子・丹に疑われたのを苦に、自害してしまいました。
 荊軻は太子・丹に会いました。まず、田光先生が自害し、身の潔白を証し立てたことを告げました。

 丹は深く頭を垂れてひざまずき、落涙しました。「田光先生に『他言なきよう』とお願いしたのは、大事を図るためを思ってのことでした。ところが、田光先生は、自害して他言しない証しを立てられた。そんなつもりではなかったのに」

 荊軻が座ると、丹は上座からおりて平伏しました。

 そして、事情をこんこんと説明し、秦の始皇帝暗殺を荊軻に依頼します。

荊軻は、しばし考えて、自分には重荷であることを理由に断ります。丹は、荊軻にすがりつき、頼みます。

 荊軻は、ついに引き受けました。丹は荊軻に大人の位を与え、最高の邸に住まわせました。毎日訪れては、山海の珍味、豪華な食膳を整えます。美女も与えます。この世の最高の贅沢を荊軻に提供したのです。つづく。

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このページは、宝徳 健が2018年6月29日 11:09に書いたブログ記事です。

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