源氏物語 再53(皇紀弐千六百七十八年七月五日 五)

| コメント(0) | トラックバック(0)
 葵の上と六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)の確執からでしたね(20170410)。

 六畳御息所は、十分幸せになつてよい女性です。なのに東宮(皇太子)である夫には早世され、光源氏は浮氣者、葵の上にはあなどられました。もともとプライドは髙く、一途な性格で、傷つきやすいタイプです。さらに高貴。私たち下々の者にはこの苦しみはわかりません。

 さて、葵の上の妊娠の経過がよくありません。
 加持禱祷も始まります。

 當時は、憑坐(をりました)といふ風俗がありました。苦しんでゐる人の體内に宿る、もののけや惡霊を禱祷師が引き出し、それをそらにゐる人に移してしまひます。その移される役割を憑坐と云ひました。移された人はたいしたこごがないさうです。

 葵の上の場合、いろいろな、もののけや生霊が宿つていて、やんごとない禱祷によりたいがいは憑坐に移つてくれるのですが、どうしてもだめなのが一ついます。しつこくついていて離れません。葵上は苦しみつづけます。

 光源氏としても、正妻の病氣ですから、そう遊びまはつてゐるわけにもいきません。

 さあ、みんなで、もののけの正體さがしがはじまります。みなさんは、誰だと思ひますか?

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/7807

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2018年7月 4日 22:13に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「Tennis Diary この本に自己の発掘をせよ 16(皇紀弐千六百七十八年七月五日 四)」です。

次のブログ記事は「命の手紙 109(皇紀弐千六百七十八年七月五日 六)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。